要点
- 計算方法:A と B の間を WGS84 測地線上の 400 点で標本化し、標高は Terrain Tiles。曲率は膨らみ d·(D−d)/(2kR)(R は経路方向の楕円体の曲率半径)、第1フレネルゾーンは √(λ·d·(D−d)/D)。電波見通し距離と教科書のフレネル半径で検証。
- ブラウザ内で動作します。クリックした場所、描いた図形、開いたファイルはアップロードされません。
- データとライブラリ:OpenFreeMap, MapLibre GL JS, GeographicLib (geographiclib-geodesic), Terrain Tiles (Mapzen / Tilezen on AWS Open Data), GeoNames (via all-the-cities)。
- 無料で使えます。登録もインストールも不要です。
見通しは、無線リンクが機能するか、風力タービンが村から見えるか、ドローンが操縦者の視界内にとどまるか、ある山頂から別の山頂が見えるかを左右します。問いはいつも同じです。一方の地点からもう一方の地点への直線が、その間にあるすべての丘、尾根、屋根の上を通るかどうかです。地図をクリックして地点 A を置き、次に地点 B を置いて、それぞれの端の地上高を設定します。人なら目の高さ、マスト上のアンテナの高さ、ドローンの高度、風車のハブの高さなどです。ツールは経路に沿った 400 点で地面の標高を読み取り、地球の曲率を加えて、地形、まっすぐな視線、そして無線周波数を入力した場合はその周りの第1フレネルゾーンを断面図で描きます。地図上の線は、地形が最初に遮る地点から赤に変わり、パネルにはそれが A からどれだけの距離か、地面が視線よりどれだけ高いか、そして見通しが得られる A または B の最低限の高さが表示されます。共有リンクには両地点とすべての設定が保存され、経路は CSV、KML、GeoJSON でダウンロードできます。
使い方
- 町を検索するか地図をズームし、クリックして地点 A を置きます。もう一度クリックして地点 B を置きます。
- A と B の地上高を入力します。たとえば目の高さなら 1.7 m、またはマストの高さです。
- 屈折を選び、無線リンクの場合は周波数を MHz で入力するとフレネルゾーンが表示されます。
- パネルで判定を確認し、グラフ上を動かすと任意の地点のクリアランスがわかります。
- A や B をドラッグして別の場所を試し、共有リンクをコピーするか経路をダウンロードします。
精度はどのくらい?
曲率と屈折
長い距離では、地球は視線の下で湾曲して遠ざかります。50 km の経路の中央では、平らな地球と比べて地面が約 49 m 高くなります。ツールはこの膨らみ d·(D−d)/(2kR) を地形に加えており、1 つの平均半径ではなく、経路方向の WGS84 楕円体の曲率半径を使っています。空気は光や電波をわずかに下向きに曲げるため、光や電波は地球の湾曲に少しだけ沿って進みます。係数 k はこれを表します。k = 4/3 は無線回線設計の標準値で、普通の日の可視光には約 7/6 が適し、k = 1 で屈折を無視します。水面や氷上の冷たく穏やかな空気では k が大きく変わり、遠くの海岸が見えたり消えたりするので、限界近くの長距離の見通しは不確かなものとして扱ってください。
第1フレネルゾーン
電波は細い線に沿ってではなく、その周りの、中央で最も太くなる回転楕円体の中を伝わります。第1フレネルゾーンの半径は √(λ·d·(D−d)/D) で、2.4 GHz では 1 km のリンクの中央で 5.6 m、10 km のリンクの中央で 17 m です。このゾーンに地形が入り込むと、直線そのものが遮られていなくても信号が弱まるため、設計ではゾーンの少なくとも 60 % を空けておきます。周波数を入力するとグラフにゾーンが表示され、パネルに最悪地点で空いている割合と、60 % を確保できる B の最低アンテナ高が示されます。
地形データとその限界
地面の標高は Terrain Tiles から取得しています。これは各国のライダー(レーザー測量)モデル、EU-DEM、SRTM、より粗い全球データを組み合わせたものです。タイルの元データがライダーの場合、標高の誤差は通常 1〜2 m 以内、SRTM の場合は多くが 5〜10 m 以内で、細い尾根はならされてしまうことがあります。ツールは 400 点のサンプル間隔に合わせてタイルの細かいレベルや粗いレベルを読み込むので、4 km の経路は 10 m ごと、40 km の経路は 100 m ごとにサンプリングされます。データは地表面のみで、森林、建物、マストは含まれないため、それらの高さは「経路沿いの樹木や建物」に入力してください。
知っておきたいこと
丘より森林や建物のほうが視線を遮る
平坦な土地では、地形が短い経路を遮ることはまれですが、高さ 20 m の森林や家並みは遮ります。経路が森林や町を横切る場合は、「経路沿いの樹木や建物」に典型的な高さを入力してください。この高さは両端ではなく A と B の間の地面に加えられ、判定と必要なマストの高さもそれに応じて変わります。
高さは海抜ではなく地上高
目やアンテナの高さは、その地点の地面からの高さで入力してください。丘の上のマストなら、丘の高さは標高データから取得されます。丘の標高も入力すると二重に数えることになり、実際には遮られているのに見通しがあるように見えてしまいます。
見通しがあってもリンクが保証されるわけではない
無線では、見通しは最初の確認項目にすぎません。送信出力、アンテナ利得、ケーブル損失、高い周波数での降雨減衰、干渉によって、リンクが実際にデータを運べるかが決まります。結果は設置場所とマストの高さの選定に使い、そのうえで使用予定の無線機の回線設計(リンクバジェット)を確認してください。
よくある質問
2 地点間の見通しを確認するには?
地図上で地点 A と地点 B をクリックし、それぞれの地上高を入力します。パネルに、見通しがあるか遮られているか、最初の障害物がどこにあるか、A または B をどれだけ高くする必要があるかが表示されます。
ある高さからどこまで見えますか?
平らな地面や海上では、地平線までの距離は約 √(2kRh) です。高さ 1.7 m の目からは屈折なしで 4.7 km、通常の屈折で約 5 km、100 m からは 36〜38 km です。パネルには、選んだ屈折での A からの地平線までの距離が表示されます。丘や山はその頂上があなたの地平線より上に出ているので、ずっと遠くからでも見えます。ツールはそれらを実際の地形で確認します。
フレネルゾーンとは何で、なぜ 60 % が重要なのですか?
まっすぐな経路の周りにある回転楕円体で、電波のエネルギーの大部分がその中を伝わります。地形や樹木がそこに入り込むと、アンテナ同士が見通せていても信号が弱まります。第1ゾーンの 60 % を空けておけばその損失の大部分を避けられるため、これが一般的な設計の目安になっています。
屈折係数はどれを選べばよいですか?
通常の条件での無線リンクには k = 4/3、目で見える範囲には k = 7/6、大気を無視するには k = 1、そして電波を地面から離れる方向に曲げる特殊な条件で無線リンクを検証するには k = 2/3 を使います。短い経路では判定が変わることはまれですが、数十キロメートルの経路では変わることがあります。
樹木や建物は考慮されますか?
いいえ。標高データは地表面のみです。経路が横切る森林や建物の典型的な高さを「経路沿いの樹木や建物」に入力すると、両端の間の地形に加えられます。
誤りや不足がありましたら、[email protected] までメールでお知らせください。修正いたします。